マッチングアプリの選び方|年齢確認3方式と第三者認証7社で絞る

マッチングアプリの選び方|年齢確認3方式と第三者認証7社で絞る

候補を並べる前に、届け出ているかどうかで切る

広告の派手さや会員数の多さから入ると、比べる軸が定まらない。先に切っておけるのは制度の側である。出会い系サイト規制法は、インターネット異性紹介事業を行おうとする者に、事務所の所在地を管轄する都道府県公安委員会への届出を義務づけている。届出をせずに事業を行えば、6月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される。

義務の裏側には行政の手も用意されている。違反があれば公安委員会が必要な措置を指示でき、従わないときは事業の停止を命じることができる。つまり届出をしている事業者は、監督の対象になる場所に自分を置いている。ここを通っていないサービスは、候補の外に出しても損がない。

ただし届出は公安委員会に対する手続きなので、利用者が名簿を引いて確かめられるわけではない。実務上は、アプリの運営者情報や利用規約に届出をした旨と届出先の公安委員会名が書かれているかを見る。書いていないサービスは、それ自体がひとつの答えになる。法律上の位置づけはマッチングアプリとはの記事で条文に沿って整理した。

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年齢確認の方式は3つあり、確かめている中身が違う

年齢確認をしているという一文は、どのサービスにも書いてある。差が出るのはやり方である。出会い系サイト規制法施行規則の第5条は、児童でないことの確認の方法を3つ挙げている。運転免許証など年齢または生年月日を証する書面の提示や画像の送信、マイナンバーカードを使って生年月日の情報を送信させる方法、そしてクレジットカードのように児童が通常利用できない方法で料金を払う旨の同意を受ける方法である。

方式 確かめているもの 残る弱さ
身分証書面の提示・画像送信 書面に印字された年齢または生年月日 画像の加工や他人の書面を使われると見分けがつきにくい
マイナンバーカードの利用 ICチップから送信された生年月日の情報 カードと暗証番号を持っている人に限られる
児童が通常利用できない支払方法への同意 クレジットカード等が使える立場にあること 年齢そのものを見ているわけではない
警察庁「出会い系サイト規制法施行規則」第5条が定める確認方法から作成。いったん確認を受けた利用者に識別符号を付与し、次回以降はその符号の送信で足りる扱いも同条に置かれている

同条には、利用者どうしが出会いの日時や連絡先を書き込んで伝え合える役務を提供しない場合に限って、年齢を自己申告させる簡易な方法も認められている。登録画面で生年月日を打ち込むだけだったなら、どの方式に当たるのかを規約で確かめたほうがよい。

第三者が評価した印が、業界の側に用意されている

法律の線だけでは、届出をした数百の事業者のなかから絞れない。こども家庭庁の若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ第3回では、業界団体のマッチングサービス推進協議会が、安心・安全を第三者が客観的に評価するIMS認証という制度を説明している。2022年8月に始まり、議事録の時点で7社が取得していた。同協議会にはペアーズ、タップル、with、Omiaiなどの運営事業者12社が参画している。

同席した協議会の説明によれば、認証を取得したアプリだけがテレビコマーシャルを出稿できる仕組みになっており、認証取得アプリは公的機関が発行する身分証明書による本人確認を徹底し、やりとりを24時間365日にわたってAIと人で監視しているという。これは業界団体が自ら述べた内容なので、行政の認定とは性格が違う。ただし外から見える印がひとつ増えることには意味がある。

協議会は、認証の存在が知られていないこと自体を課題として挙げ、関係官庁と共同で認知を広げることを提言している。選ぶ側にとっては、認証の有無を調べるひと手間が、評価を外部化する近道になる。サービス類型ごとの違いはマッチングアプリの種類の記事で地図にしてある。

マイナンバーカードを読める仕組みがあるかで差がつく

ここ2年で、確認の精度が一段上がった方式が実際に動き始めている。デジタル庁ニュースによると、エウレカは2024年8月に公的個人認証サービスをアプリに組み込んだ。署名用の暗証番号を入れてカードをスマートフォンにかざすと、ICチップから生年月日、性別、顔写真が読み取られ、確認を終えた利用者には本人確認済みの表示が付く。暗証番号はアプリに保存されない設計だとされている。

タップルは2025年9月29日から同じ仕組みによるオンライン本人確認を始めた。さらに同社は2025年4月に、公的個人認証とマイナポータルの連携で戸籍の情報から独身であることを確かめる機能を国内で初めて導入している。発行までおよそ30秒、証明の有効期間は1年という設計で、利用は想定の3倍を超えたという。

土台も整ってきている。デジタル庁の同じ記事は、2025年5月末時点でマイナンバーカードが9,817万枚交付され、人口の約78.6パーセントが保有していること、本人確認にカードを使う民間企業が750社を超えていることを挙げている。カードを読む仕組みを持っているかどうかは、公開情報から確かめられる具体的な選別点である。

民間だけで選ばず、公的な手段を横に置く

ひとつのアプリで決めきる必要はない。こども家庭庁の令和6年度行政事業レビュー公開プロセス説明資料は、婚活支援サービスを3つに分けて比べている。アプリは価格が月数千円程度で手軽な一方、利用者が都市部に偏りがちで、基本的には個々人が独力で相手を探すことになると書かれている。公的結婚支援センターは年1万円弱で、登録時の面談と独身証明があり、ボランティアによる伴走型の相談支援が付く。

同資料は、この違いを官民の事実上の住み分けと整理している。地方に住んでいる人、相談しながら進めたい人、高い利用料を望まない人には公的な側に一定のニーズがあるという見立てである。センターは37道府県に置かれており、市町村が独自に設けている例もある。

行政とアプリの距離も近づいた。先のワーキンググループでは、都道府県と市区町村を合わせて24自治体がすでにアプリと連携し、安全な使い方のセミナーや無料クーポンの配付を行っていること、利用料を補助する自治体が増えていることが報告されている。地域少子化対策重点推進交付金は令和6年度に全都道府県と953市町村で活用された。住んでいる地域が用意している手段は、探す前に一度調べる価値がある。地域とのつながりを別の形で作るなら、学生が地域の課題に提案を持ち込むFLASPOのような場もある。

よくある質問

届出をしているかどうかは、どこで分かりますか。
届出は都道府県公安委員会に対する手続きなので、利用者が直接たどることはできない。運営者情報や利用規約に、届出をした旨と届出先の公安委員会名が記載されているかを確認する形になる。

会員数が多いアプリを選べばよいのですか。
会員数は出会いの母数を示すだけで、確認の仕組みの厚さとは別の話である。施行規則が認める年齢確認の方式のどれを採っているか、第三者認証を取得しているかを合わせて見ると、比べる軸がそろう。

無料のサービスを選ぶのは不利ですか。
料金の形は確認の仕組みと結び付いている。業界団体は、認証を取得したアプリの料金は月額固定で、ポイントの購入で主な利益を得る形とは異なると説明している。費用の全体像はマッチングアプリのメリットの記事でも扱った。

相手が既婚かどうかを確かめる方法はありますか。
2025年4月から、マイナンバーカードと戸籍の情報を使って独身であることを証明できる機能を備えたアプリが現れた。有効期間は1年である。公的結婚支援センターや結婚相談所では、登録時の独身証明が仕組みとして組み込まれている。

年齢確認が生年月日の入力だけでも違法ではないのですか。
利用者どうしが連絡先などを書き込んで伝え合える役務を提供していない場合は、自己申告による確認も施行規則で認められている。どの方式に当たるかは、提供されている機能によって変わる。


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