インターンシップのメリット|参加で得られるものと注意点 | FLASPO MAGAZINE

インターンシップのメリット|参加で得られるものと注意点

参加しない選択が少数派になった

出ておいたほうがいいと言われても、何が手に入るのかは曖昧なままになりやすい。まず規模を押さえておくと判断しやすい。2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方(令和7年12月26日、就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議)は、インターンシップ等には学生の約七割が参加しており、参加は卒業・修了前年度の七月から本格化しているとしている。

同じ文書は、その後の流れにも触れている。参加者の約七割が早期選考の案内を受け、約六割がその後の採用説明会やセミナーに参加し、約五割がその後の採用試験や面接等を受けている。つまり得られるものは職場の体験だけにとどまらず、次の工程への接続が含まれている。

この接続があるために、参加の有無が後の選択肢の幅に跳ね返る。何をしたいか決まっていない段階でも、業界を一つ覗いておく価値はそこにある。制度そのものの前提はインターンとは何かで確認しておくと読み違えが減る。

四つの類型のどれに当たるかで中身が変わる

募集要項に同じ言葉が並んでいても、国の整理では別のものとして扱われる。厚生労働省の大学生等のインターンシップの取扱いの変更によれば、令和4年6月に文部科学省・厚生労働省・経済産業省の三省合意が改正され、学生のキャリア形成支援に係る取組が四つに類型化された。就業体験を必須とせず情報提供や教育を目的とするタイプ1とタイプ2は、そもそも「インターンシップ」とは称さないこととされている。

類型 名称 就業体験 主な目的 学生情報の採用活動への活用
タイプ1 オープン・カンパニー 必須ではない 個社・業界の情報提供等 対象外
タイプ2 キャリア教育 必須ではない 教育 対象外
タイプ3 汎用的能力・専門活用型インターンシップ 必須 能力の見極めと評価材料の取得 基準を満たせば可能
タイプ4 高度専門型インターンシップ(試行) 必須 高度な専門性の活用 試行の枠内

活用が認められるタイプ3には五つの基準が置かれている。実施期間の半分を超える日数を就業体験に充てる就業体験要件、職場の社員が学生を指導しフィードバックを行う指導要件、汎用能力活用型は五日間以上・専門活用型は二週間以上とする実施期間要件、卒業・修了前年度以降の長期休暇期間中に行う実施時期要件、学生情報を活用する旨等を募集要項等に明示する情報開示要件である。詳細は三省合意の本文に書かれている。

適用の範囲も確認しておきたい。同じ資料は、この改正が令和7年3月に卒業・修了する学生、学部生であれば令和5年度に学部3年生へ進学する学生が令和5年度に参加するインターンシップから適用されると明記している。現在の学年はすでにこの整理の中にある。

この基準を知っていると、募集要項の読み方が変わる。日数と就業体験の割合、指導の有無が書かれていなければ、選考への接続は期待しにくい類型だと見当がつく。短い日程の位置づけは短期インターンの違いと活用法で整理されている。

日数が成果の差に直結している

日程の長短は、参加後の実感にそのまま表れる。内閣府の学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果(2025年度調査)は、半日または一日の参加者と五日以上の参加者を分けて効果を集計している。「そう思う」と答えた割合でみると、業界・業種を理解することができたは60.2パーセントに対し79.9パーセント、仕事の内容を具体的に知ることができたは50.9パーセントに対し74.0パーセントだった。

差が大きいのは、その先の項目である。会社の雰囲気を理解することができたは45.3パーセントに対し74.7パーセント、自分の将来設計を考えるのに役立ったは23.9パーセントに対し50.9パーセント、専門分野における知識やスキルが身についたは10.4パーセントに対し25.9パーセントと開く。短い日程では会社の輪郭までしか見えないという結果である。

選考上の扱いにも差が出ている。同じ調査では、採用選考上の優遇が受けられたが33.9パーセントに対し50.1パーセント、参加した企業から内々定を受けることにつながったが24.4パーセントに対し39.9パーセントだった。日数を基準に選ぶ理由はここにある。長期の形については長期インターンと短期の違いが詳しい。

選考が混ざっていることを前提に置く

体験の場と選ばれる場は、実務ではすでに重なっている。前掲の内閣府調査によれば、参加したものが採用のための実質的な選考を含んでいた割合は、2024年度調査の53.7パーセントから2025年度調査では58.6パーセントへ上がり、年々高まっている。

参加後に受けた働きかけも具体的である。早期選考の案内が73.5パーセント、2025年2月以前に開催された採用説明会やセミナーへの参加が58.0パーセント、2025年5月以前に実施された採用試験や面接等が52.3パーセントとなっている。応募の時点から、選考の入口に立っていると考えたほうが現実に合う。

参加の仕方も対面へ戻りつつある。内閣府の同じ調査では、呼称されるものへの参加方法は「対面のみ」が43.4パーセント、「ウェブ等のみ」が51.1パーセントで、対面のみの割合は2023年度調査の23.6パーセントから年々増えている。移動と宿泊の負担を日程選びに織り込む必要が出てきた。

ただし国の整理では、四つの類型はいずれも採用活動そのものではない。学生は採用選考活動の開始時期以降、改めて採用選考のためのエントリーが必要になるとされている。優遇があっても自動的に進むわけではないという点は押さえておきたい。報酬の扱いはインターンの給料と有給・無給の見分け方に分けて書かれている。

払う代償も数字に出ている

得られるものだけを並べると判断を誤る。同じ内閣府調査は悪い影響も聞いており、学業に支障が生じたと答えた割合は半日または一日で8.5パーセント、五日以上で12.8パーセント、部活動やサークル活動に支障が生じたは11.6パーセントに対し20.3パーセントだった。日数が増えれば成果も代償も増える。

この衝突を見越して、制度の側にも歯止めが置かれている。タイプ3の実施時期要件が卒業・修了前年度以降の長期休暇期間中とされているのは、学期中の授業と重ならないようにするためである。長期休暇に収まらない日程を提示された場合は、類型の建前から外れている可能性を疑う余地がある。

実際の負荷は授業の形によって変わる。実験や演習が週に複数ある学科では、五日間の連続参加が成績に直接響く。学生のキャリア形成を支えるFLASPOの現場でも、履修の重さを先に確認してから日程を選んだ人のほうが、参加後の消耗が小さい。

よくある質問

一日だけの催しに出る意味はあるか。 業界の輪郭を知る段階では十分に働く。前掲の数字でも、業界・業種を理解できたという回答は半日または一日で60.2パーセントに達している。志望先を絞る段階に入ったら日数の長い形へ移ればよい。

参加すれば選考で有利になるのか。 基準を満たした類型に限り、企業が得た学生情報を広報活動や採用選考活動の開始時期以降に使えるという仕組みである。優遇の例として採用選考プロセスの一部免除が挙げられているが、保証されたものではない。

学年はいつが適切か。 実施時期要件が卒業・修了前年度以降と定められているため、タイプ3は三年次以降が対象になる。それ以前の学年では、タイプ1やタイプ2に当たる催しから入る形になる。

無給でも参加する価値はあるか。 就業体験が業務に当たる場合は労働関係法令の適用が問題になるため、作業の内容と指導の有無を募集要項で確かめたい。判断材料が足りないときは応募前に問い合わせる。

就職活動が長引く原因になるのか。 前掲の日程に関する考え方は、九か月間程度以上を要している学生の割合が令和2年度の約三割から令和6年度には約五割へ増えたと示している。早く始めた分だけ終わりが遠のく面があるため、参加数を増やすこと自体を目的にしないほうがよい。


アイデアコンテストプラットフォーム「FLASPO」

FLASPO

アイデア1つで、地域や企業とつながれる。

FLASPOは、全国の自治体・企業が開催する若者向けアイデアコンテストのプラットフォームです。
地域や企業が抱える課題に対して、あなたのアイデアで解決策を提案できます。

賞金やユニークな地域体験が獲得できるコンテストも多数。誰でも参加無料・オンライン完結で挑戦できます。

コンテストを探す▶︎

FLASPOで現在開催中のコンテスト