TOMODACHI Next Generation Summit|地方の学生が話す場

2015年に上智大学で始まった集まり

名前だけを見ても何の場なのか分かりにくい催しである。まず始まりを押さえると位置がつかめる。運営元の公式サイトにある次世代サミットの紹介ページによると、初回は2015年11月8日に東京の上智大学で開かれた。文化交流やリーダーシップ育成のプログラムを経験した140名規模の参加者が集まり、日米関係の現状と将来を話し合う場として設けられた。

その後は毎年ではないが続いており、同じページに並ぶ開催年は2015年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年の10回である。2018年には協賛企業やプログラム経験者を含めて約300名が集まった回もあった。初期の数回はプルデンシャル財団が開催を支援し、2015年にはデルタ航空が米国からの参加者に往復航空券を提供している。

規模は回ごとに動いている。初回の140名、2018年の約300名、2022年の100名超、2025年の170名超という並びを見ると、数百人の大会ではなく、顔が見える範囲の集まりとして続いてきたことが分かる。2026年の開催について、今回当たった公式ページには記載が見つからなかった。

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運営は米日カウンシル、起点は2011年

主催者を取り違えると、参加の条件も見誤る。TOMODACHIイニシアチブの説明ページによれば、これは米日カウンシルと在日米国大使館が主導する官民のパートナーシップである。運営に当たるのは、ワシントンD.C.に本部を置く非営利団体の米日カウンシルと、東京に設けられた公益財団法人米日カウンシル-ジャパンで、二つは別の組織として理事会を持ちながら密に連携している。

始まりは2011年3月11日の東日本大震災である。米軍と自衛隊が東北で人道支援に当たった「トモダチ作戦」を受けて、日米の次世代の人材を育てる枠組みとして立ち上がった。原資は日本政府と、日米の企業・団体・個人からの支援である。国の事業ではないため、公募要項が官報に出るような形ではなく、情報は運営団体のサイトに集まる。

ここを押さえておくと探し方が決まる。開催の告知、参加の条件、過去の回の報告は、すべて同じサイトの告知欄に載る。地方自治体や大学の国際交流課を経由して案内が回ってくることもあるが、一次情報は運営団体の側にある。

直近の2回で何が行われたか

中身は年によって入れ替わる。公式の報告を2回分並べると、固定されている部分と変わる部分が見えてくる。

項目 2024年 2025年
開催日 9月29日 8月2日
会場 東京アメリカンクラブ 東京
規模 公表なし 170名超
発信の枠 TOMO Voice(ピッチ) TOMO Voice(スピーチ・登壇6名)
交流の枠 TSUNAGARI Hub(9ブース) Tsunagari Hub(夏祭り仕立て)
議論の枠 パネル2本 パネル3本

2024年の報告では、キャリアフェア形式の展示に9つのブースが並び、パネルは「働き方改革」と「グローバル人材」の2本が立った。参加の対象は、TOMODACHIプログラムへの参加経験の有無を問わず、すべての大学生と若手の社会人とされている。

2025年の報告は、テーマを「Voices Unleashed: Unlocking Potential, Creating Impact」とし、高校生から経験を積んだ社会人まで170名を超える人が集まったと記している。午後のパネルは気候アクション、女性のエンパワーメント、世代間の相互理解の3本で、若手が年長の参加者に向けて議論を進めるワークショップも置かれた。

固定されているのは三つの枠である。人が話す枠、人が会う枠、議題を論じる枠。この組み方は初回から変わっておらず、開催年ごとに名前と題目が入れ替わっているだけだと読める。参加する側から見れば、どの枠に自分が入りたいのかを先に決めておけば、当日の動き方が決まる。

コンテストに当たる部分はどこか

地域の活動を評価してもらう場を探している学生にとって、注目するのはTOMO Voiceの枠である。2024年はコミュニティ・アクションのアイデアを競うピッチの形で行われ、優秀賞に3名が選ばれた。2025年は「出る杭ネットワーク」を題に6名が自分の経験を語るスピーチの形になっており、年によって競う形と語る形の間で揺れている。

この違いは準備の仕方を変える。競う形なら、課題の設定、やったこと、結果の順に組み立てる必要がある。語る形なら、自分が何に引っかかって動いたのかという筋道のほうが効く。持ち時間ごとの組み立てについてはピッチコンテストとは何かに型の整理があり、応用が利く。

規模の面では、賞金や事業化支援を掲げる地域系の公募とは性格が違う。選ばれても資金が出るとは限らず、得られるのは人と場である。賞そのものを狙うなら、学生が出せる地域系コンテスト一覧にある国内の公募のほうが条件が明確だ。両方を並べて、何が欲しいのかを先に決めておくほうが迷いが少ない。

地方から参加するときに引っかかる点

会場は一貫して東京である。日程は夏から秋の1日で、2025年は8月2日、2024年は9月29日だった。帰省や試験の時期と重なりやすく、往復の時間を含めると地方に住む学生の負担は都内の参加者と同じにはならない。交通費の扱いについて、今回当たったページで確認できたのは2015年に米国からの参加者へ航空券が提供された例だけで、国内の移動に関する記載は見つからなかった。

一方で、地域ごとのつながりを作る仕組みは置かれている。2022年の報告によると、この年は初めてハイブリッド形式で開かれ、100名を超える参加があった。アラムナイの地域フレームワークは日本5地域と米国4地域の計9地域で構成され、11名の地域代表が置かれている。東京に行く1日だけが接点ではなく、住んでいる地域の側に窓口がある形になっている。

参加を考えるなら、まず自分の地域の代表が誰かを運営団体に問い合わせるのが近道である。海外に向けた公募に応募する手順そのものは学生が海外のコンテストに応募するまでに整理がある。地域での活動を記録として残しておきたい段階であれば、FLASPOのような場で手を動かしておくと、語る材料が増える。

よくある質問

TOMODACHIのプログラムに参加したことがなくても行けますか。

2024年の報告には、参加経験の有無を問わず大学生と若手の社会人を対象とする旨が書かれている。ただし回ごとに条件が変わる可能性があるため、その年の告知を確かめる必要がある。

英語ができないと参加できませんか。

公式の報告は日本語版と英語版の両方が出ており、登壇者には日本語で語った人も含まれる。ただし日米の交流を目的とする場であるため、英語での会話が生じる前提で考えておくのが現実的である。

地方創生のコンテストとして使えますか。

地域づくりに絞った公募ではない。TOMO Voiceが扱うのはコミュニティ・アクションであり、地域の課題はその一部として収まる。地域の取り組みを前面に出すなら、国内の地域系の公募と並行して検討するのが筋が通る。

次の開催はいつですか。

2026年の回について、公式サイトで確認できる記載は見つからなかった。過去の例では夏から秋にかけて開かれており、告知は運営団体のサイトに出る。専用の案内サイトが設けられた年もあるため、そちらも併せて見ておきたい。

出るか迷っています。判断の材料は何ですか。

得られるものが人と場であることを踏まえて、そこで会いたい相手がいるかどうかで決めるのが分かりやすい。過去の回の報告には登壇者と協賛の顔ぶれが載っているため、名前を眺めて自分の関心と重なるかを確かめられる。重ならないなら、同じ時期の別の公募に労力を回したほうがよい。


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