マッチングアプリの始め方|登録前の確認から初デートまでの手順

マッチングアプリの始め方|登録前の確認から初デートまでの手順

登録の前に、届出があるかどうかを確かめる

最初にやることはアプリを入れることではなく、その事業者が届出をしているかの確認である。インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律第7条第1項は、事業を行おうとする者に対し、事務所の所在地を管轄する都道府県公安委員会への届出を義務づけている。届け出る内容には、事業の呼称や連絡先のほか、第11条による年齢確認の実施方法も含まれる。

届出をせずに営業した場合は第32条により6月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される。実際にどれだけの事業者が届け出ているかは警察庁の統計で分かり、令和7年における少年非行及び子供の性被害の状況では1,393業者・2,030サイトが届出済みとされている。アプリの画面やサイトの下部に届出番号や事業者名の記載があるかを見るのが、最初の関門になる。

届出は品質の保証ではなく、規制の対象として把握されているという意味である。それでも無届のサービスを避ける材料にはなる。サービスの種類ごとの違いは選び方の記事で比較した。

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年齢確認は3つの方式のどれかを通る

登録の途中で身分証の提出を求められて戸惑う人は多いが、これは事業者が勝手に集めているのではない。出会い系サイト規制法施行規則第5条は、児童でないことの確認方法として、運転免許証など年齢または生年月日を証する書面の該当部分の提示や画像の送信、マイナンバーカードを使った生年月日情報の送信、クレジットカードのように児童が通常利用できない方法での料金支払いへの同意という3通りを挙げている。

同じ条文には、確認済みの利用者に識別符号を付与しておき、以降はその符号の送信で足りるという扱いも書かれている。だから一度確認を通れば次回からは求められない。どの方式を採っているかは届出事項になっているため、サービス側が選んでいる精度の違いがそのまま利用者に返ってくる。

提出する書類は必要な部分だけに絞れる。免許証なら生年月日の欄が見えればよく、本籍や免許番号まで見せる必要はない。画像を送る前に不要な部分を隠す手間を取ったほうが、万一の流出のときに失うものが少ない。

段階 確かめること 根拠・参照先
1 登録前 公安委員会への届出があるか 法第7条第1項(無届は第32条で罰則)
2 登録時 年齢確認の方式と提出する書類の範囲 法第11条、施行規則第5条
3 課金前 契約期間と自動更新の条件、解約の方法 特定商取引法の通信販売の表示義務
4 やりとり 外部の連絡手段へ移す誘いがないか 警察庁のSNS型ロマンス詐欺の統計
5 初めて会う前後 日時と場所の決め方、相談先の確保 消費者ホットライン188
法令と公的統計から作成。段階ごとに確認する事柄と、その根拠になる条文や窓口を並べた。届出の有無は入口の確認で、品質の保証ではない

料金の画面で見るのは月額より更新の条件

課金の前に止まる場所がある。通信販売には表示しなければならない事項が法律で決まっており、消費者庁の通信販売の説明によれば、2回以上継続して契約する必要がある場合はその旨と条件も表示事項に入り、この項目は省略が認められていない。月額の数字より、何か月単位で更新されるのかを探すほうが実益がある。

止め方を知らないまま次の期間に入ってしまう例は相談として記録されている。国民生活センターがまとめた出会い系サイトの相談件数は、2023年度6,938件、2024年度4,402件、2025年度3,399件と推移している。件数は減ってきているが、交際相手ができてアプリを削除したのに決済だけが続いたという型の相談は残っている。

アプリストアの定期購入として課金されている場合、退会の操作とは別に端末側の設定で解除が必要になる。どちらの経路で払っているかを登録直後に確かめておくと、やめるときに迷わない。費用の内訳は料金の記事に詳しく書いた。

やりとりを外に移す誘いで、一度止まる

相手から別の連絡手段を指定されたとき、そこが分かれ目になる。警察庁の令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等についてでは、SNS型ロマンス詐欺5,645件のうち犯行の最初に使われたツールがマッチングアプリだったものが1,846件、全体の32.7パーセントを占めた。前年から535件、40.8パーセント増えている。

同じ資料によれば、当初の接触手段のうちダイレクトメッセージが5,238件で92.8パーセントにのぼり、被害が起きた時点の連絡ツールはLINEが5,294件で9割以上だった。入口と被害時点でツールが入れ替わっており、外に移ったあとで話が進んでいることが数字に出ている。アプリの中で働く監視の仕組みは、移った先には届かない。

投資や副業の話、暗号資産の送金、相手が会えない理由の積み重ねは、移した先で出てくる型である。年代別では男性の50代が1,100件で最多だが、20代も男性165件、女性138件が記録されている。若い世代が対象外というわけではない。事業者側の監視がどこまで及ぶかは安全性の記事で切り分けた。

初めて会う日の決め方と、困ったときの窓口

会う約束まで進んだら、決め方そのものを自分の側に残しておく。昼の時間帯、人の出入りのある場所、自分で経路を確かめられる手段という3つを自分で決められるかどうかで、断りにくさは変わる。相手が場所と時間の両方を指定し、変更に応じない場合は、その反応自体が材料になる。

困ったときの窓口は番号で覚えておける。国民生活センターと全国の消費生活センターは消費者ホットライン188で相談を受け付けており、契約や請求の話はここに持ち込める。やりとりの画面や決済の記録を消さずに残しておくと、相談の場で事実の確認が早く進む。

18歳未満の利用が禁じられている背景も押さえておきたい。警察庁の少年非行及び子供の性被害の状況では、令和7年のSNSに起因する事犯の被害児童数は1,566人で、前年の1,486人から増えた。届出をして運営されているサービス経由の被害はこの数に入っていないが、入口の年齢確認が置かれている理由はこの統計の側にある。地域で若い世代の接点づくりを扱うFLASPOの取り組みでも、オンラインの出会いは前提として扱われている。

よくある質問

届出があるかどうかはどこで確かめますか。アプリの説明欄やサイトの運営者情報に届出の記載があるかを見るのが早い。記載が見つからない場合は、事務所の所在地を管轄する都道府県警察に問い合わせる方法がある。届出事項には事業の呼称やサイトのURLが含まれている。

身分証を出したくない場合はどうなりますか。年齢確認は事業者の義務なので、確認を通らなければ利用はできない。書面の画像を避けたい場合は、マイナンバーカードの電子証明書を使う方式や、児童が通常利用できない支払方法への同意という方式を採っているサービスを選ぶことになる。

無料のまま使い続けられますか。登録と一部の機能は無料でも、継続して利用するには有料のプランに入る設計が一般的である。契約の期間と更新の条件は表示が義務づけられている項目なので、無料の範囲がどこで切れるかを申込画面で確かめるのが確実である。

最初のメッセージで気をつけることはありますか。勤務先や最寄り駅のような、生活の場所が特定できる情報を早い段階で渡さないことである。相手の職業や収入は制度として確かめられていない項目なので、名乗りをそのまま前提に置かないほうがよい。

退会すれば課金は止まりますか。退会の操作と決済の解除が別になっている場合がある。相談事例には、退会してアプリを削除したあとに半年分が引き落とされた例が記録されている。決済がどこを経由しているかを先に確かめておく必要がある。

相談先が分からないときはどうしますか。契約や請求の話は国民生活センターの出会い系サイトに関する相談のページが窓口と件数の推移を示している。金銭をだまし取られた疑いがある場合は警察への相談に切り替えることになり、やりとりの記録が判断の材料になる。


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