企画書の概要とは?読み手を引きつけるサマリーの書き方

企画書の概要とは?読み手を引きつけるサマリーの書き方

企画書の概要(サマリー):書き方・必要な要素・よくある失敗

概要(エグゼクティブサマリー)とは、企画書全体の内容を1〜2ページに凝縮した要約のことです。忙しい意思決定者が全体を読む前に「この企画は読む価値があるか」を判断できるようにするためのページです。

概要が明確でわかりやすければ本文への信頼感が高まりますが、概要が抽象的だったり論理が飛んでいたりすると、本文を読む前に評価が下がるリスクがあります。

企画書全体を書き終えた後に概要を書くのが最も効果的です。全体の論旨が見えた状態であれば「何を・誰に・なぜ・どうやって・どんな効果が」を簡潔にまとめやすくなります。最初に概要を書こうとすると、本文を書く途中で方向性が変わったときに概要と本文がずれてしまいます。

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概要に入れるべき5つの要素

概要に必ず入れるべき要素は、次の5つです。

要素書く内容
1. 課題と背景なぜこの企画が必要なのかを1〜2文で示す。総務省・内閣府などの統計データを一つ引用すると、課題の深刻さに客観性が出る
2. 提案の内容(解決策)何をどうやって解決するかのコアアイデアを2〜3文で述べる
3. ターゲット誰のための企画かを明記する。「地方在住の20代・Uターンを検討している大学卒業後3年以内の人」など具体的に定義する
4. 期待される効果・KPI企画が実現した場合に何がどう変わるかを数値で示す
5. 実施時期と予算の概算いつからいつまで・いくらという骨格情報を入れる

この5要素が1〜2ページに収まった概要は、読み手が3分以内に全体像を把握できる、コスパの高いページになります。

概要の書き方:文字数・構成・言葉の選び方

文字数の目安はA4で300〜500字、スライド1枚に収まる量です。概要は「短く・具体的に・論理的に」が3原則で、長い概要は本文を読む前に読み手を疲れさせます。

構成は「課題→解決策→ターゲット→期待効果→実施概要」の順が伝わりやすいです。

言葉の選び方では、専門用語や横文字の使用を最小限にします。概要を読む人が企画の詳細を知らない前提で、誰でも理解できる言葉で書くことが基本です。また「思います」「考えています」という表現より「○○を実現する」「○○を目指す」という断言形で書くと、本気度が伝わります。

地域活性化コンテストでは概要の明確さが一次通過の鍵になることが多く、ここへの投資が採択率を左右します。

概要の例文(A4・約350字)

5つの要素を上の順に並べた例です。町の名前と計画の数字は架空、全国の空き家の数は総務省「令和5年住宅・土地統計調査」の値です。

【企画名】空き家を大学生の「週末の拠点」に変える週末下宿プロジェクト
【課題と背景】全国の空き家は900万戸、住宅の13.8%にのぼり、過去最多です。A町でも駅から歩ける範囲に空き家が増える一方、町の行事は担い手が足りず、年々規模が小さくなっています。
【提案の内容】町内の空き家3軒を改修し、大学生が週末に無料で泊まれる拠点にします。宿泊の代わりに、学生は1回の滞在で半日、町の行事や農作業を手伝います。
【ターゲット】A町から電車で1時間圏内の大学に通う、地域活動に関心のある1〜2年生。
【期待される効果・KPI】初年度に延べ300泊の利用と、参加学生のうち10人が翌年も継続して町に関わることを目指します。
【実施時期と予算】2027年4月〜2028年3月。改修費と運営費で総額450万円。

概要でよくある失敗3パターンと修正方法

概要で見かける失敗を3つ挙げます。

1つ目は「本文のコピペになっている」ケースです。各セクションから文章をそのまま貼り合わせた概要は「内容を整理できていない」という印象を与えます。概要を書くときは本文を閉じて「この企画を30秒で説明するなら何を言うか」という視点で書き直すのがおすすめです。

2つ目は「数値が一つも入っていない概要」です。抽象的な理念・方向性だけが並ぶ概要は評価しようがありません。課題を表すデータ(○%減少・○万人が困っているなど)と期待効果のKPI(○か月以内に○件達成)の最低2つの数値を入れてください。

3つ目は「概要だけ読んで本文が不要に感じる」ケースです。概要に詳細を詰め込みすぎると、本文を読む動機づけが下がります。概要には「結論と骨格」のみを置いて、根拠・詳細は「本文を参照」という形で誘導してください。

提出前のチェック

  • 提出先の評価基準や公募要領を先に読み、そこから逆算して構成を決めたか
  • 課題の根拠に、公的データを一つ以上引用したか
  • 書き終えた後に、第三者に読んでもらったか
  • 一度提出してフィードバックをもらい、次の企画書に活かせる形で残したか

実際に手を動かした回数が、そのまま企画書スキルとして蓄積されていきます。

よくある質問(FAQ)

Q: 概要はいつ書けばいいですか? 

A: 本文を全部書き終えた後が最適です。全体の論旨が見えた状態で書く概要は内容の核心を的確に圧縮できます。最初に概要を書くと本文との整合性が崩れやすいです。 

Q: 何ページが適切ですか? 

A: 1〜2ページが目安で、1ページに収めるのが理想です。文字数ならA4で300〜500字、スライド1枚なら箇条書き5〜7点が目安です。

Q: 概要と目次は同じページに置いてもいいですか? 

A: 役割が異なるので別ページが原則です。ただし短い企画書でスペースが限られる場合は、表紙の次のページに概要と目次を並べるコンパクトな構成も許容されます。

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