ワーケーションとは何か?観光庁・厚生労働省の定義からテレワークとの違いまで
「ワーケーション」とは、Work(仕事)+Vacation(休暇)を組み合わせた造語で、旅行先や観光地など非日常の環境で仕事をしながら休暇も楽しむ新しい働き方のことです。2010年代にアメリカで生まれた概念で、日本では2020年以降のコロナ禍によるテレワーク普及を契機に一気に広まりました。
観光庁の定義では「テレワーク等を活用し、普段の職場や自宅とは異なる場所で仕事をしつつ、その地域で観光や地域の人々との交流を楽しむ」こと。厚生労働省はテレワーク推進策のひとつとして位置づけており、特に地方への人口分散・地域活性化の観点から政策的に支援しています。
「テレワーク」との違いで混乱する人も多いですが、シンプルに言えばこうです。テレワーク=「場所を問わず仕事すること」(自宅やカフェなど)、ワーケーション=「観光・休暇体験も同時に楽しみながら仕事すること」(リゾート地・温泉地・地方都市など)。テレワークは手段、ワーケーションはその活用スタイルのひとつと考えるとわかりやすいです。
観光庁が2024年に行った調査では、ワーケーションを経験したことがある就業者は全体の約12%で、5年前(約3%)と比較して大幅に増加。特に20〜30代の若手層での関心が高く、「地方のリアルを知りたい」「旅行と仕事を両立したい」という声が多く聞かれます。副業やフリーランス人口の増加も追い風になっており、今後ますます普及が見込まれています。
ワーケーションの種類4選|休暇型・業務型・プリジャー型・合宿型を図解で比較
ワーケーションには大きく4つのタイプがあります。自分のライフスタイルや会社のルールに合ったものを選ぶことが大切です。
【①休暇型ワーケーション】
有給休暇中に一部の時間を仕事に充てるスタイル。「旅行先でちょっとだけ仕事確認する」「午前だけ業務して午後は観光」というイメージです。会社員でも取り組みやすく、最も一般的な形態。デメリットは「仕事と休暇の境界が曖昧になりやすい」点。
【②業務型ワーケーション(企業主導型)】
会社が制度として導入し、チームで地方に移動してチームビルディング+通常業務を行う形態。大手企業(富士通・日立・ヤフーなど)がすでに導入しており、会議や研修も現地で実施します。組織としての連帯感向上や採用ブランディング効果が期待できます。
【③プリジャー型(Bleisure)】
ビジネス出張に観光・プライベートをプラスするスタイル。例えば出張先に1〜2日追加で滞在して観光するもの。航空会社や宿泊施設もこのニーズに対応したプランを増やしています。
【④合宿型ワーケーション】
フリーランサーや副業者がコワーキングスペースやシェアハウスに複数名で集まり、一定期間共同作業するスタイル。地方での人脈形成や新しいビジネスアイデア創出に効果的で、ITエンジニアやクリエイター界隈で人気急上昇中です。
4タイプの中で20代の会社員・副業フリーランスに最もおすすめなのは①休暇型から始めること。まずは連休に2〜3泊の短期チャレンジで、自分に合うかどうか確認してみましょう。
ワーケーションは誰向き?向いている職種・働き方・企業規模を最新データで確認
「自分にワーケーションが向いているかどうか」を判断するには、職種・働き方・会社環境の3軸で確認するのがポイントです。
【向いている職種・業種】
PCとネット環境さえあれば業務が完結する職種はほぼ全員向いています。特におすすめは以下のとおりです。
・ITエンジニア・プログラマー(場所を問わず開発可能)
・Webデザイナー・映像クリエイター(クリエイティブ業務は環境変化が刺激に)
・ライター・編集者・翻訳者(アウトプット型の業務はワーケーションと相性◎)
・マーケター・データアナリスト(オンライン会議とデータ分析は場所を選ばない)
・コンサルタント・士業(クライアントワークの多くはオンラインで完結)
・営業職(SaaS・IT系の内勤営業はオンライン商談中心のため対応しやすい)
【向いていない可能性が高い職種】
現場作業が必須な製造業・建設業・医療・介護・サービス業の一部は、場所を変えて働くことが難しい場合があります。ただし、これらの業種でも「管理業務」「企画・分析業務」に特化した職種なら可能なケースも。
【企業規模別の導入状況】
観光庁の調査によると、従業員1,000人以上の大企業では約25%がワーケーション制度を導入済み。中小企業は約8%と低いですが、フリーランス・副業者に限れば実施率は50%超という調査結果もあります。企業の制度がなくても、フリーランス・副業として自己判断で実施している人が急増中です。
ワーケーションを始める3ステップ|会社への申請から場所探し・準備リストまで
初めてワーケーションに挑戦する人向けに、実践的な3ステップを解説します。
【ステップ1:会社への申請(会社員の場合)】
まず就業規則を確認し、「テレワーク勤務申請」もしくは「場所を変えたリモートワーク」として申請します。申請書には①実施期間②滞在場所③業務内容④連絡方法⑤緊急時の対応方針を明記しましょう。上長への説明では「生産性向上への取り組み」「有給休暇の有効活用」という観点で話すと通りやすいです。フリーランス・副業の場合はクライアントへの事前連絡と、納期・連絡体制の確認が必要です。
【ステップ2:場所探し】
初心者には「東京・大阪から2〜3時間以内」「コワーキングスペース完備」「観光資源あり」のエリアがおすすめ。具体的には長野・松本・富士河口湖・徳島(神山)・福岡・別府などが人気です。「ワーケーション 自治体 補助金」で検索すると、補助金が出るエリアの最新情報が見つかります。宿はワーケーション特化プランのあるホテルや、コワーキング付きゲストハウスを選ぶとコストを抑えられます。
【ステップ3:持ち物チェックリスト】
以下は最低限必要なアイテムです。
・ノートPC(バッテリーは8時間以上もつもの推奨)
・ポケットWi-Fi or SIMフリースマホ(ホテルWi-Fiのバックアップに)
・ノイズキャンセリングイヤホン(オンライン会議用)
・モバイルバッテリー(大容量20,000mAh推奨)
・PCスタンド+折りたたみキーボード(長時間作業の姿勢改善に)
・VPN(公共Wi-Fi利用時のセキュリティ対策)
・クラウドストレージ(Dropbox・Google Driveでファイルをバックアップ)
よくある質問(FAQ)
Q: ワーケーションとテレワークは何が違うのですか?
A: テレワークは「オフィス以外の場所で働く」という広い概念で、自宅・カフェ・サテライトオフィスなどすべてが含まれます。ワーケーションはその中でも「観光地・リゾート・地方など非日常の場所で、休暇体験も同時に楽しみながら働く」スタイルを指します。テレワークが手段なら、ワーケーションはその応用形のひとつです。
Q: ワーケーションの普及率はどのくらいですか?
A: 観光庁の2024年調査によると、就業者全体の約12%がワーケーションを経験したことがあると回答しています。コロナ禍前の2019年(約3%)と比べて約4倍に増加。特に20〜30代の若手層での関心が高く、IT・クリエイティブ業界での導入が先行しています。今後は自治体支援の拡充に伴い、さらに普及率が上昇すると見込まれています。
Q: フリーランスでも申請や手続きが必要ですか?
A: フリーランス・個人事業主の場合、会社への申請は不要です。ただし取引先(クライアント)への連絡・連絡体制の確認・納期管理は必要です。また確定申告の際に経費計上する場合は、仕事の記録(作業ログ・請求書など)と領収書を必ず保管しておきましょう。税理士への相談も推奨します。
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