ココナラはどのような会社なのか
株式会社ココナラは、2011年に南章行氏らによって創業された企業です。当初は「ウェルセルフ」という社名でしたが、2012年に開設したスキルマーケット「ココナラ」が広く知られるようになったことを受け、その後法人名もサービス名に合わせて「ココナラ」へと変更されました。
「ココナラ」は、デザインやWebサイト制作、動画・音楽制作といった「制作系」のスキルから、ビジネスやマーケティングの「サポート・代行」、キャリア相談などの「相談系」まで、個人が持つ知識・スキル・経験を幅広く売り買いできるプラットフォームです。プロフェッショナルだけでなく、アマチュアであっても自分の得意なことを出品できる点が特徴で、育児経験を活かした相談サービスなど、身近な知見も取引の対象となっています。
就活生にとっては、単なるスキル売買のマッチングサイトというイメージだけでなく、「一人ひとりが自分のストーリーを生きていく世の中をつくる」というビジョンのもとに、個人の可能性を広げようとする企業として理解しておくことが重要です。
創業者の南章行氏は、銀行や投資会社での勤務経験を経て、NPO法人の立ち上げにも携わった人物です。金融という堅実な業界での経験と、社会課題解決に取り組むNPO活動という異なる領域を経験してきた背景が、個人の可能性を引き出すという同社の事業の発想に影響を与えていると考えられます。
会員登録数や出品数は年々拡大を続けており、就活生にとっては、個人のスキルを軸にした新しい経済のあり方を切り拓いてきた成長企業として理解しておくことが、企業研究の出発点になります。
「知識・スキル・経験」を資産に変える仕組み
ココナラを理解するうえで欠かせないのが、これまで市場で取引されることのなかった「知識・スキル・経験」を、誰もが売り買いできる資産へと変えていく仕組みです。従来のECサイトが物理的な商品を取引の対象とするのに対し、ココナラは形のない個人の能力や経験そのものをサービスとして取引できるようにしている点が大きな違いです。
この仕組みによって、専門的な資格や実務経験を持つプロフェッショナルだけでなく、特定の趣味や経験に詳しい個人であっても、自分の得意なことを収入につなげる機会を得られるようになりました。働き方の多様化が進む社会において、こうした個人単位でのスキルシェアの仕組みは、今後さらに重要性を増していくと考えられます。
単なるマッチングサービスの運営にとどまらず、個人の可能性を広げる社会的な意義を持つ事業であるという理解が、志望動機に深みを与えます。
副業や複業への関心が高まる社会背景も、ココナラの事業成長を後押ししてきた要因の一つとされています。会社員が本業以外の場でスキルを活かす機会を提供することは、個人の働き方の選択肢を広げるという意味でも社会的な価値があります。
就活生としては、自分自身の周囲でスキルシェアを活用している人がいれば、その体験談を聞いてみることも、企業理解を深める良い方法です。実際の利用者の声に触れることで、サービスの価値をより具体的にイメージできるようになります。
EC型プラットフォームから広がる新規事業
ココナラの事業展開を語るうえで押さえておきたいのが、従来のEC型プラットフォームというビジネスモデルから、募集型やエージェント型のサービスへと事業領域を広げてきた点です。出品されたサービスを購入するという従来の取引形態に加え、依頼したい案件を募集して提案を受け付ける形態など、より多様なニーズに対応するサービス展開が進められています。
こうした新規事業の展開は、長年蓄積してきた個人のスキルデータベースを活用しながら、「全てが揃うサービスプラットフォーム」を目指すという同社の戦略に基づいています。単一の取引形態にとどまらず、利用者のニーズに応じて多様な取引の形を用意することで、より幅広い層のユーザーを取り込もうとする姿勢がうかがえます。
就活生としては、ココナラが単なるマッチングサイトの運営にとどまらず、蓄積したデータや知見を活かして新しい事業モデルに挑戦し続けている点を理解しておくことが役立ちます。新規事業の立ち上げに関心がある学生にとっては、こうした挑戦の過程に携われる可能性がある点も、魅力の一つとして捉えられるでしょう。
募集型・エージェント型のサービス展開は、単に出品を待つだけの受け身の取引から、より積極的にニーズを掘り起こす能動的な取引へと事業の幅を広げる試みでもあります。こうした新しい取引の形をどう軌道に乗せていくかは、同社にとって現在進行形の挑戦だといえます。
就活生としては、面接の場で「ココナラの新規事業についてどう思うか」といった質問を受けた際に、自分なりの視点で意見を述べられるよう、日頃からサービスの動向にアンテナを張っておくことをおすすめします。
創業以来初となる新卒採用への挑戦
ココナラを理解するうえで興味深いのが、同社が長らく中途採用を中心とした組織づくりを行ってきた中で、創業以来初めて新卒採用に踏み出したという経緯です。新卒社員に対しては、単なる若手人材としてではなく、将来の幹部候補として組織の拡大やサービスの発展に貢献することが期待されているとされています。
こうした背景には、ある程度事業基盤が整ってきた段階で、次の成長を担う人材を長期的な視点で育成していきたいという狙いがあると考えられます。新卒採用の歴史がまだ浅い企業だからこそ、新卒社員自身が今後の採用制度や育成の仕組みづくりに関わる機会も生まれやすい環境だといえるでしょう。
就活生としては、新卒採用の歴史が浅い企業に飛び込むことのメリットとリスクの両方を理解しておくことが大切です。確立された育成制度がまだ少ない分、自ら学び行動する姿勢が求められる一方、会社の成長とともに自分自身のキャリアも大きく広がっていく可能性を秘めた環境だといえます。
新卒1期生・2期生として入社する社員は、その後に続く新卒採用の制度づくりや育成方針の形成にも影響を与える立場になり得ます。前例が少ない環境だからこそ、自ら考えて行動する経験を積みたいという学生にとっては、やりがいのある選択肢となるでしょう。
就活生としては、面接の場で「前例のない環境でどう活躍したいか」を具体的に語れるように、過去に前例のない状況に飛び込んだ経験があれば、それを整理しておくことをおすすめします。
選考対策として押さえておきたい視点
ココナラの選考対策を進めるうえでは、まず「一人ひとりが自分のストーリーを生きていく世の中をつくる」というビジョンに対して、自分自身がどのように共感しているのかを整理しておくことが役立ちます。個人の可能性を広げるという理念は抽象的に感じられるかもしれませんが、自分自身や身近な人がスキルを活かして活躍した経験を振り返ることで、より具体的な言葉で語れるようになるでしょう。
次に、EC型プラットフォームから募集型・エージェント型のサービスへと事業を広げてきた戦略についても理解を深めておくとよいでしょう。既存事業の安定運用に関心があるのか、新規事業の立ち上げに関心があるのかによって、志望する職種やアピールすべき経験も変わってきます。
最後に、ココナラは創業以来初めて新卒採用に踏み出した企業です。確立された制度に頼るのではなく、自ら道を切り拓きながら成長していく姿勢を持てるかどうかが、選考において重視されるポイントの一つだと考えられます。自分自身の主体性や挑戦意欲を、具体的なエピソードとともに伝えられるように準備しておくことが、選考を突破するための重要な鍵になります。
スキルシェアという新しい経済のあり方に関心を持ち、自分自身がどのようにその発展に貢献したいのかを、日頃から考えておくことも大切です。個人の可能性を広げるというビジョンに共感できるかどうかが、納得感のある就職活動につながります。
ここまで見てきたように、ココナラは個人の知識・スキル・経験という、これまで市場化されにくかった価値を可視化し、多くの人に活躍の機会を提供してきた企業です。企業研究を通じて自分自身の働き方についても見つめ直す機会にしてみてください。
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